2023年度高分子学会東北支部会員増強講演会

主催 高分子学会東北支部 岩手大学
後援 INSポリマー研究会 東北ポリマー懇話会
開催日時 2023年9月13日(水) 13:00-16:00
会場 岩手大学理工学部復興祈念銀河ホール(岩手県盛岡市上田4-3-5) / オンライン同時開催
プログラム <13:00-14:00>

1)山形大学大学院有機材料システム研究科
  松葉 豪 氏 (博士)
 「放射光を利用した高分子・有機材料の精密構造解析」

<14:00-15:00>

2)群馬大学工学部応用化学・生物化学科
  石井 希実 氏 (博士)
 「有機合成化学を基盤とした糖質関連酵素の活性検出系の確立」

<15:00-16:00>

3)物質・材料研究機構(NIMS)高分子・バイオ材料研究センター
  宇都 甲一郎 氏 (博士)
 「形状記憶ポリマーを基軸としたスマートバイオマテリアルの開発」

<16:30-18:30>

交流会

参加要領
1)定員50名
2)参加費無料
3)申し込み方法 氏名・勤務先名、電子メールアドレスを記入の上、講演会(対面、オンラインの別)、交流会の参加の有無を明記の上、電子メールでお申し込みください。
申込・連絡先 岩手大学理工学部化学コース 芝﨑 祐二
電話:019-621-6322、E-mail:yshibasa[@]iwate-u.ac.jp

参加要領

1)定員50名
2)参加費無料
3)申し込み方法 氏名・勤務先名、電子メールアドレスを記入の上、講演会(対面、オンラインの別)、交流会の参加の有無を明記の上、電子メールでお申し込みください。
申込・連絡先 岩手大学理工学部化学コース 芝﨑 祐二
電話:019-621-6322、E-mail:yshibasa[@]iwate-u.ac.jp

1)山形大学大学院有機材料システム研究科
松葉 豪 氏 (博士)
「放射光を利用した高分子・有機材料の精密構造解析」ー次世代放射光施設NanoTerasuの利用を目指してー
概要:高分子や有機材料の広い空間スケール・時間スケールの構造変化を測定するためには放射光X線は非常に強力なツールとなる。そこで、これまでの放射光を利用した構造解析の例を示しつつ宮城県仙台市の東北大学青葉山キャンパスに2024年度オープン(予定)の次世代放射光施設の利用・活用について講演する。

2)群馬大学工学部応用化学・生物化学科
石井 希実 氏 (博士)
「有機合成化学を基盤とした糖質関連酵素の活性検出系の確立」
概要:我々はタンパク質に結合したアスパラギン(N-)結合型糖鎖を丸ごと切り出すエンド型酵素であるエンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ(ENGase)に着目し、基質特異性解析や簡便な活性検出法の開発に取り組んでいる。ENGaseの糖加水分解活性は天然の糖タンパク質を基質とし、糖鎖切断をSDS-PAGEで確認するなど煩雑でスループット性が低い方法で行われていた。そこで、ENGase活性を効率的に検出するために糖鎖がENGaseで切断されると蛍光を発する「切れたら光る」分子プローブを設計した。すなわちENGaseが認識する糖鎖を合成し、その糖鎖の両端に蛍光基と消光基をそれぞれ導入した。この糖鎖基質によりENGase阻害剤の探索や、さらに糖鎖部分の構造が異なる基質を合成することで、様々な基質特異性のENGaseの解析を可能にした。本発表では、反応位置と立体化学を制御した我々独自の糖鎖合成法について示し、その後、ENGase活性検出基質合成とENGaseの酵素活性検出へ展開した結果について紹介する。

3)物質・材料研究機構(NIMS)高分子・バイオ材料研究センター
宇都 甲一郎 氏 (博士)
「形状記憶ポリマーを基軸としたスマートバイオマテリアルの開発」
概要: 形状記憶ポリマーは成型加工後に変形しても、外部刺激に応答して元のカタチに回復するポリマーである。合金系形状記憶材料と異なり、このポリマーのカタチを記憶する能力は、ほぼ全てのポリマーが本質的に示しうる特性である。既存の機能性高分子材料に形状記憶という機能を付与することで、新たな幅広い応用展開が期待できるようになる。本講演では、形状記憶高分子の基礎物性やメカニズムや形状記憶ポリマーがバイオマテリアル研究にどのように貢献できるかについて紹介する。